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Prelude No.1 - F. Chopin

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昨日、僕が所属する作曲法のゼミで、上記のタイトルの曲が取り上げられた。その際、とても興味深い話を聞くことが出来たのでここに紹介する。この曲である。

そもそも曲とはどのように作られていくのか。
まず、"モチーフ"というものがある。モチーフとはメロディーの要素の一番小さい単位である。そのモチーフをもとに、モチーフを様々な形に変形させ、展開を作ることで曲は作られていく。

カエルの歌を例に出してみよう。私達は「かえるのうたが」という部分(ドレミファミレド)だけを聞けばそれを「かえるの歌」だと認識できる。これが「モチーフ」である。そして「きこえてくるよ」のところで音の動きはそのままに、はじまりの音が"ド"から"ミ"に変わる。これがモチーフの展開だ。

というようなことを念頭に入れつつ、楽譜をみてみよう。こちらのサイトよりPDFを観覧可能だ。
Prelude in C major Op. 28 No. 1

すると、1小節目のフレーズがモチーフであることがわかる。このモチーフを元に曲が展開されてゆく。では、以下にこの曲における特徴的な部分を記述していってみよう。

1小節目。モチーフが提示される。
2小節目。ここでモチーフがTonicの音へと変化する。
5小節目。右手の音の形が変わる。「ッソドソーラー」と右肩上がりだったのが最後の音が下がるようになる。
8小節目。左手がこの曲における最低音となる。
13小節目。初めて臨時記号がつく。
21小節目。右手がこの曲における最高音となる。

といった形だ。
さて、ここまでは"ふーん"という感じだろうが、上の特徴一覧にはショパンの作曲手法がすでに明示されているのだ。

では、もう一度上の一覧をみてほしい。特に何小節目で曲の特徴的な部分が現れてくるか、についてみていってみよう。
小節数だけ抜き出すと

1 , 2 , 5 , 8 , 13 , 21

どこかで見たことがないだろうか。では、こうしてみよう。

1 , (1) , 2 , (3) , 5 , 8 , 13, 21

数学が得意な方はぴーんときたのではないか。
そう、これはフィボナッチ数列だ。
フィボナッチ数列とは、最初に1を2つおき、そこから次の数を前2つの数字の合計として計算される数列だ。
1+1=2
1+2=3
2+3=5 ...
といった具合だ。
そのフィボナッチ数列の数と、prelude No.1 の展開部とが一致しているのである。意図的か偶然かはわからないが、黄金比との関連性もあるフィボナッチ数列が曲中に使われている、というのは幾何学的な美しさがないだろうか。

最後にゼミの最後に先生がおっしゃっていた言葉を引用しよう。
「汚い音楽はすぐにでも作れるけれども、美しい音楽を作るには多くの時間を要する。意味のある美しさこそが"表現する"ということだ」

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