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"自己表現"としての音楽はいつから出来た?

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昔は自己表現ではなかった?

 私達が耳にしている「音楽」。私達は音楽という言葉から、「自分の考えを表現している」「作る人によって個性がある」などの言葉、つまり自己表現という言葉に帰結することを想像するのではないでしょうか。
 しかし、それは現代の我々の感覚に過ぎないのです。では、昔の音楽は誰のために作られていたのでしょう。


バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン

 「音楽の父」と呼ばれるバッハは、ライプチヒという場所にある協会のオルガニストでした。つまり、バッハの音楽は言わば"神に捧げる音楽"でした。
 一方、モーツァルトは王侯貴族のお抱えミュージシャンでした。貴族たちに捧げる音楽を作曲していたのですね。
 両者に共通するのは、基本的に権力を持った他者のために作曲された音楽であるということです。つまり、作曲は自分のアイデンティティの確立のためのツールであるとは一概にいえないわけです。

 しかしベートーヴェンをはじめとするロマン派の時代になると様相が変わってきます。19世紀は人類史上に残る技術革新が起こりました。一つは産業革命、もうひとつは印刷技術の普及(16世紀以降)です。
 産業革命によって人々の生活レヴェルが上昇し、市民階級が台頭してきます。それに伴い、その市民階級の嗜みとしての音楽という文化が生まれます。結果、お金を払えばだれでも演奏会を聴くことができるという場所が普及したり、楽器のレッスンを受けるという風潮が生まれます。
 また、印刷技術の普及から、楽譜の大量印刷が可能となり、楽譜の販売・購入が可能となりました。
 以上のことから、これまで公権力や協会に仕えていた音楽家が、経済的に自立することが可能となったのです。ここまできてはじめて、自己表現としての音楽というファクターが生まれてくるのです。


以上、音楽基礎WSの授業内容でした。面白いなと思ったのでまとめておきました。

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