歌・アカペラ 音楽

"もっと音を楽しんで!" - アカペラ審査員の総評で伝えたこと

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アカペラバンドの審査をしてきました。

 

先日、私が大学時代に所属していたアカペラコンサートのオーディション1次審査員を務めてきました。

卒業して5年も経つのに、いまだに頼りにしていただいていることをとても嬉しく思います。

実に10時間に及ぶ審査の末、2次審査に通過するバンドを選定させいただきました。

その際、サークル員全体に向けて総評を書きました。

過去にも総評を一回掲載したことがあるので、今回で2回目ですね。

サークルの審査の総評で書いたこと

コンサートの成功を心から祈っているし、応援しています!!

 

 

 

総評

一次審査お疲れ様でした!

はじめましてのサークル員も多くなってしまいました。その中で一次審査にお招きいただいたこと、とても嬉しく思います。

審査に合格したバンド、不合格だったバンドもかなり僅差での戦いとなりました。しかし、それでも合格に至った理由、不合格に至った理由それぞれ”必ず”存在します。
一次審査が終わった今、各バンドで自分達の音源を今一度聴き直してみてください。そして、自分達のバンドが「表現したかったこと」と「実際に感じる印象」とを比較してみてください。ギャップが大きい場合、損をしている可能性が高いです。是非自分達を客観視してみてください。

総評ということで、客観的な立場から全バンドを聴いた上で感じたことを2点書かせていただきます。

和音の響きを大切に!

まず、全体的にもっと和音の持つ響きを大事にしてほしいです。

アカペラは最小の音楽です。1人1声しか出せないので、和音とベースコードを鳴らすことができる最低限の人数なのです。2001年の携帯着メロですら16和音鳴らせるというのに!
つまり、それぞれの音を最適な配置で、しっかり鳴らせていることが必要不可欠になってきます。
しかし残念なことに、楽譜通りの音を歌っていない、あるいは響きが薄くなってしまっている曲がいくつか見られました。(*1)

まずは楽譜通りの音が鳴らせているか、今一度確認しましょう。特に決め所の和音については、重要な音(主音→5音→3音→そのほかの音)から順にロングトーンで重ねていき、和音全体の響き方を確かめてみてください。

※1 「違和感のない和音」を歌えていれば”ハーモニー”の減点対象にはしていません。ただし、その結果として別の要素に影響(「曲の盛り上がりに欠ける」など)が出ていれば、各項目の減点対象と見なしています。

 

音を楽しんで!!!

もう一つ感じたことは、「もっと音楽を楽しめばいいのに」でした。私は"守りの音楽"と呼んでいます。

突然ですが、「誰かと仲がいい」ってどんな状態だと思いますか?
いろんな答えがあると思いますが、重要な要素として「お互いが心を開いている状態」が挙げられますよね。では、「心を開く」って何でしょう?

…それは、”本心を明らかにする”ことです。

翻って、この関係性は我々演奏者と観客との間でも成立します。演奏とは、コミュニケーションのツールが「音楽」に変わっただけで、演奏者とお客さんの間でリレーションを築く試みです。観客の心を動かしたかったら、まずは自分の本心を明らかにしなくてはならないわけです。

つまり、「この音不安だな…」という邪念、そして「自分の声はこんなもんだろう」と勝手に自分の能力に枷をしてしまうことは、想いを伝える障害にしかなりません。

勘違いをして欲しくないのが、”皆さんが練習をサボっている”と言いたいわけではありません。練習をしてきた箇所や努力をしてきたことは審査の中で十分に伝わっています。しかし、皆さんならもっとできると思うのです。あともう一歩、感情のパーソナルスペースに踏み込んできてほしいのです。


私が演奏を披露する前に心がけていることがあります。それは、「本番の演奏では何も考えず、ただただ音楽を楽しむ」ということです。ピッチやテンポ、曲想の付け方などのテクニカルな部分は練習の時に気にすればいいのです。そのための練習なのですから。ぜひ一度、小学生に戻った気持ちで、子供のように、手放しに楽曲を楽しんでください。

皆さん一人ひとりのPassionを本番に見れることをとても楽しみにしています!

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