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ウォーリーは編曲のヒントを与えてくれた

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ウォーリーは探しづらい

突然ですが、皆様「ウォーリーを探せ!」をご存じですか?

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このおじさんですね。著作権保護の方法って絵でもこれでいいのかな…笑

まあこの赤白のしましまおじさんを

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(http://www.graniph.com/shop/e/ec150530/ より出典)

下のような絵から見つけ出す絵本です。簡単に見つかりそうなものですが、かなり苦戦します。私も子供の時にウォーリーを探せ!の絵本を持っていました。

この世界的名作のウォーリーを探せですが、皆様このような疑問を持ったことはないでしょうか。

「何故ウォーリーは探しづらいのだろう?」


心理学的なトリックがあった!

その答えは、「メディアにまなぶ心理学」という本にありました。

メディアにまなぶ心理学 (有斐閣ブックス)
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この本によると、ウォーリーが探しづらいのは、ウォーリーというキャラクターが複数の特徴によって定義されているからなのだそうです。

例えば、こんな問題をやってみてください。

Q.下の絵から青い丸を見つけてみてください

1

 

いかがでしたか?比較的簡単に見つけることが出来たのではないでしょうか。

それでは、今と同じ問題をもう一回やってみてください。

それでは…どうぞ!

2

先ほどより見つけるのが難しかったのではないかな、と思います。1問目は赤と青という単純な比較に由って青丸を見つけ出すことが出来ましたが、2問目は色の判別の他に形状の判別も行わねばなりません。なので、脳内の処理に時間がかかってしまうのですね。

ウォーリーは赤白のシャツは勿論、ステッキ、帽子、メガネなどの多くの外見的特徴を備えています。探すにあたり、様々な条件分岐を行わねばならないために見つけ出すことが難しいのです。

 


"個性"って、なんだ?

 

僕はよくアカペラの編曲を行いますが、アイディアが行き詰まった時など、プロアカペラグループの音源を参考にすることがよくあります。即効性は確かにありますが、それはつまり、自分の編曲が他の音楽グループの特徴を兼ね備えた「没個性的」な編曲になっていくことに相違ありません。

まさにウォーリー的な編曲です。

ところで、僕は小さいころ「ウォーリーを探せ」を眺めている際、いつも悔しさを感じながらウォーリーを探していました。というのも、あれだけ特徴的な服装をしている人物をすぐに見つけることが出来なかったためです。

ウォーリーがもし現実の世界に存在し、その姿で歩いていたら皆の注目の的になることは間違いありません。しかし、絵本の中の世界ではウォーリーの特徴を持った人物・建物が多く存在するためにウォーリーという個人は埋没してしまいます。

そういった意味でウォーリーは現実世界では個性的であり、絵本の中の世界では没個性的であるということが出来そうです。

その意味で、殊編曲という、アレンジャーの個性・特性が求められる作業においてはアカペラグループのみを参考にするのではなく、他ジャンルの音楽からの引用をすることで"個性"の表出が出来る可能性があります。時には音楽でなくてもいいのかもしれません。広義の意味では"音楽"という同じ世界での流用になってしまいますから。例えば工場で動作している機械の作業音を参考にしてもいいかもしれません。または、野球の試合における掛け声、ボールがミットにおさまる音などからも着想を得るかもしれません。

ここまで書いてみて、これらの行動は「作曲」という行為の発祥となんら変わらないと気づきました。隅田川のせせらぎを聞いて作曲された滝廉太郎の「花」、友人の子供に向けて贈られたaikoの「瞳」など、作曲は目の前の事象に対して作者のフィルターを通じ、音楽という形に変換する行為のことです。フィルターは作曲者によって異なり、その違いこそが音楽の醍醐味でもあります。

私は「編曲」において、曲から曲への変換という部分に固執しすぎていたのかもしれません。編曲においてもその曲のみからではなく、様々な出来事・心情を取り入れて還元することが求められているのだ、と実感しました。


 

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